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言葉が出てきたはずなのに、前より大変に感じるとき
少しずつ言葉が増えてきた。「あ」「まんま」だけだった頃を過ぎ、単語が出るようになり、こちらの言うことにも反応が見られるようになった。それなのに、なぜか以前よりやり取りが難しく感じる。そんな戸惑いを抱くことがあります。
「言葉が増えれば楽になると思っていたのに」「むしろ自己主張が強くなった気がする」と感じることもあるかもしれません。
このページでは、言葉が増えてきたあとに起こりやすい戸惑いを、0〜3歳のコミュニケーションの次の段階として整理していきます。
言葉が増えることと、伝え合いが楽になることは同じではない
言葉が出始めると、「伝え合いがスムーズになる」と期待しやすくなります。しかし、言葉の数が増えることと、気持ちのやり取りが安定することは、必ずしも同時には進みません。
言葉が増えた直後は、「言えること」と「言いたいこと」の差が広がりやすい時期でもあります。伝えたい気持ちはたくさんあるのに、それを表す言葉はまだ限られている。そのギャップが、戸惑いや衝突として現れることがあります。
単語が増えると、自分の意思もはっきりしてくる
言葉が増えてくる時期は、自分の意思や好みがはっきりしてくる時期でもあります。「やりたい」「いやだ」「ちがう」といった気持ちが、以前より明確になります。
その結果、言葉が出る前よりも、要求や不満が表に出やすくなります。大人から見ると、「前よりわがままになった」「扱いづらくなった」と感じることもありますが、それは自己表現が育ってきたサインでもあります。
言葉が増えたのに、やり取りが噛み合わない理由
言葉が出るようになっても、会話としてのやり取りはまだ不安定です。相手の話を最後まで聞く、自分の番を待つ、状況に合った言葉を選ぶ。こうした力は、もう少し時間をかけて育っていきます。
そのため、こちらの言葉に対して、見当違いな返答が返ってきたり、同じ言葉を繰り返したりすることがあります。
これは理解が足りないというより、「言葉を使ってみている途中」の姿と捉えることができます。
言葉があるからこそ起こる、かんしゃくや衝突
言葉が増えると、泣くことで伝えていた時期とは違った形のかんしゃくが見られることがあります。言葉で主張する分、思い通りにならないときの悔しさも強くなります。
「言葉で言えるのに、なぜ泣くのだろう」と感じることもありますが、感情の調整はまだ難しい段階です。言葉があることと、気持ちをコントロールできることは別の力です。
言葉が増えたあとに感情の揺れが大きくなるのは、珍しいことではありません。
生活や行動とのつながりで見る戸惑い
言葉が増えてきたあとに感じる戸惑いは、行動や生活リズムとも密接につながっています。
疲れているとき、切り替えが続くとき、外出後などには、せっかく覚えた言葉をうまく使えないことがあります。その結果、泣きや怒りが増えたように見えることもあります。
言葉の調子が日によって違うのは、コミュニケーションがまだ安定していない時期ならではの特徴です。
「前に戻ったように見える」と感じるとき
言葉が出てきたと思ったのに、急に使わなくなったように見えると、「後退しているのでは」と心配になることがあります。
しかし、行動や生活の変化、新しい刺激が重なったとき、一時的に言葉より行動が前に出ることはよくあります。これは、育ちの中でよく見られる揺れです。
できていたことが見えにくくなる時期があっても、それまでの積み重ねが消えてしまうわけではありません。
大人が感じる戸惑いも自然なもの
言葉が増えてくると、「分かり合えるはず」という期待も大きくなります。その分、噛み合わない場面が増えると、大人のストレスも強くなりがちです。
「言えるのにやらない」「言葉はあるのに伝わらない」と感じると、関わり方に迷うこともあるでしょう。
その戸惑いは、子どもが次の段階に進んでいる証でもあります。
関わりの視点は「教える」から「整理する」へ
言葉が増えてきた時期の関わりでは、新しい言葉を教えることよりも、気持ちや状況を整理する手助けが大切になります。
短い言葉で代弁する、選択肢を示す、状況を言葉にして伝える。こうした関わりは、子どもが自分の気持ちと言葉を結びつける助けになります。
正しく話させることよりも、「伝わった」「分かってもらえた」という経験を積み重ねることが、次のコミュニケーションにつながります。
相談を考えるときの目安
言葉が増えてきたあとに戸惑いが強くなること自体は、0〜3歳ではよくあります。ただし、言葉が出てきたあともやり取りがほとんど成立しない、反応が極端に限られていると感じる場合には、誰かに相談して整理することも一つの方法です。
相談は、「できていない点」を探すためではなく、「今どの段階にいるのか」を一緒に確認するためのものです。
言葉が増えたあとは、新しい調整の時期
言葉が増えてきたあとに感じる戸惑いは、育ちが止まっているサインではありません。むしろ、次の段階へ進むための調整の時期に起こりやすいものです。
行動、生活、感情表現と結びつきながら、コミュニケーションは少しずつ形を変えていきます。
「言葉が出たら終わり」ではなく、「言葉が出てからも続く育ち」として捉えることで、今の姿を落ち着いて見られるようになります。
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