夏から秋へ、切り替わりの時期の育ち|「ペースが戻らない」を焦らないために

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「旅行から帰ってきたら、生活リズムがぐちゃぐちゃで……」

「うちはお盆も登園してたのに、なんでこんなにぐずるんだろう」

8月の後半から9月にかけて、こういった声がご家庭から聞こえてくることがあります。夏の過ごし方はご家庭によってさまざまなのに、なぜか同じように「ペースが乱れる」子が増えてくる時期——それが、この季節の切り替わりの時期です。


「旅行したから崩れた」は、半分だけ正解

夏休みや旅行がなかったご家庭でも、8月後半から9月にかけて生活リズムが崩れやすくなります。それはなぜでしょうか。

大きな理由のひとつは、季節の変わり目そのものです。夏から秋へと移行するこの時期は、気温や日照時間が少しずつ変化します。大人でも体調を崩しやすいこの時期、体温調節が未発達な子どもはさらに大きな影響を受けます。

それに加えて、夏の間に蓄積した「疲れの総量」が、この時期に一気に出てくることもあります。旅行で崩れたのではなく、夏中ためてきたものがたまたまこの時期に表れた——そう考えると、少し見え方が変わりませんか。


「ペースが戻らない」を焦らないために

9月が近づくと、「そろそろ早起きに戻さなきゃ」「生活リズムを整えないと」と焦るかたも多いです。その気持ちはよくわかります。でも、焦って無理に整えようとすると、かえって子どもにとってストレスになることがあります。

大切なのは、急がずに、少しずつ戻していくこと。たとえばこんなふうに進めてみてください。

【生活リズムを戻すヒント】

  • 就寝時間を「一週間で15〜30分ずつ早める」くらいのペースで
  • 朝は「起こす」より「カーテンを開けて光を入れる」ことから
  • 食事時間をなるべく同じ時間帯にそろえる
  • 昼寝がある園の場合、週末も短時間の昼寝を続けておく
  • 夕方の外遊びよりも、夕食後のゆったりした室内時間を大切に

0〜2歳:体内時計を「光と食事」でリセット

まだ生活リズムの自己調整が難しいこの時期の子どもは、環境が整えば自然と戻っていきます。

朝は同じ時間に起こして光を浴びせること、食事時間をそろえること——この2つが、体内時計を整える一番の近道です。「何時に寝かせるか」より「何時に起こすか」を固定するほうが、実は効果的ですよ。

3〜6歳:「見通し」を伝えることが安心につながる

この年齢になると、「いつもと違う」ことへの敏感さが出てきます。生活リズムが崩れているとき、子どもは何となく落ち着かない気持ちになっています。

「明日から少し早く寝ようね」「来週から園が始まるよ」——こういう「次の見通し」を言葉で伝えてあげることが、子どもの安心感につながります。変化に対して心の準備ができるのです。


「整える」より「一緒に過ごす」

夏の終わりは、親にとっても忙しい時期です。仕事の切り替え、来月の準備、子どもの体調管理……やることが重なる中で、「早く元に戻って」と思う気持ちはとても自然です。

でも子どもにとって、この時期に一番必要なのは「正しいリズム」よりも、「お父さん・お母さんとゆっくり過ごせる時間」だったりします。

完璧に整えようとしなくていい。少しだけゆとりを持って、この季節の変わり目を一緒に乗り越えてみてください。


💬 保護者へのひとこと

「うちの子だけリズムが戻らないのかな」と心配しているかた——大丈夫です。この時期は、どのご家庭の子どもも多かれ少なかれ揺れています。保育室でも毎年、9月の最初の1〜2週間は「慣らし運転期間」だと思って関わっています。

焦らず、責めず、少しずつ。子どものペースに付き合ってあげてください。それが一番早く元に戻る道だと、現場で何度も見てきました。


📚 今月のおすすめ

▶ 『くまのコールテンくん』(ドン・フリーマン・作、松岡享子・訳、偕成社)

デパートで売れ残ったクマのコールテンくんが、自分のことを大切にしてくれる友達を待つ——やさしい物語です。「ありのままでいいんだよ」というメッセージが、夏の疲れで少し自信をなくしている子どもの心にそっと届きます。2〜4歳ごろから楽しめる定番絵本です。


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▶ 『おふとんかけたら』(かがくいひろし・作、ブロンズ新社)

たこさん、まめさん、ソフトクリームさん……おふとんをかけてあげると、みんなゆかいなねぞうに!ページをめくるたびに思わず笑ってしまう、就寝前にぴったりの絵本です。「おふとんかけたら、ポカポカ、スヤスヤ」というやさしいリズムが、子どもを自然に眠りへ導いてくれます。生活リズムを整えたいこの時期の、寝かしつけルーティンにもおすすめですよ。0〜3歳ごろから。


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