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「できるのに、どうしてやらないのだろう」と感じる場面
年中・年長期になると、「前はできていたはずなのに、最近やろうとしない」「分かっているのに、あえてやらないように見える」と感じる場面が増えてきます。0〜3歳の頃とは違う種類の戸惑いに、どう受け止めたらよいのか迷う保護者の方も多いのではないでしょうか。
この時期の「やらない」は、単なる後退や怠けではなく、育ちの段階が一つ進んだことで見えてくる行動であることも少なくありません。まずは、その違和感を丁寧に見ていきましょう。
前はできていたことが、急に止まったように見えるとき
身支度や片付け、簡単な作業など、以前は流れるようにできていたことが、ある日を境に止まったように見えることがあります。周囲からは「もうできる年齢なのに」と言われることもあり、大人はつい焦りを感じてしまいます。
しかし、この変化は「できなくなった」のではなく、「やり方を選ぼうとしている」途中である場合があります。無意識に動いていた段階から、自分で考えて動こうとする段階へ移ると、一時的に行動がゆっくりになることがあるのです。
「わざと?」「怠けている?」と感じてしまう気持ち
何度声をかけても動かない様子を見ると、「わざとやっていないのでは」「怠けているのでは」と感じてしまうこともあるでしょう。そう思ってしまう自分を責める必要はありません。それだけ、日々子どもと向き合い、期待を寄せている証でもあります。
ただ、この時期の子どもは、大人の反応も含めて状況を見ながら行動を選んでいます。「どう声をかけられるか」「どこまで待ってもらえるか」を感じ取りながら、自分なりの判断を試していることもあります。
年中・年長期に起きやすい「やらない」の背景
0〜3歳の頃の「やらない」と、4〜6歳の「やらない」は、同じように見えても背景が異なります。この違いを知ることで、関わり方の見通しが持ちやすくなります。
分かっているからこそ、立ち止まることがある
年中・年長期になると、子どもは状況や結果をある程度予測できるようになります。「これをやったらどうなるか」「失敗したらどう思われるか」と考えた上で、あえて動かない選択をすることがあります。
これは、理解が浅いから起きる行動ではありません。むしろ、考える力が育ってきたからこそ生まれる立ち止まりです。
「できるはずなのにやらない」ように見えるとき、実は気持ちが追いつかず“不安で止まっている”ことがあります。
そんなときは、言い聞かせよりも、安心できる言葉を親子で共有しておく方が、次の一歩につながりやすくなります。
自信が揺れるときに、絵本を1冊(おすすめ)
年中・年長は「できるようになった」ことが増える一方で、「失敗したくない」「うまくやりたい」気持ちも強くなります。
その結果、動き出せない日や、避けるように見える日が出ることがあります。
落ち着いている時間に、安心できる言葉を親子で共有しておくと、次の場面で思い出しやすくなります。
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読み方のコツは、教訓にしようとせず、淡々と読むことです。
「今日は不安だったね」「大丈夫って言ってみようか」など、短い一言を添える程度で十分です。
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自分で選びたい気持ちが育ってきている
この時期の子どもは、「言われたからやる」よりも、「自分で決めてやる」ことに価値を感じ始めます。大人から見ると小さなことでも、子どもにとっては大切な自己決定の機会です。
そのため、指示された瞬間に動けないことがあります。これは反抗ではなく、「自分のタイミング」を探している過程と捉えることができます。

「やらない」行動の中で、育っている力
一見困った行動に見える「やらない」の中には、実は育ちつつある力が隠れています。そこに目を向けることで、見え方が変わってきます。
状況を見て、判断しようとする力
衝動的に動かず、一度立ち止まることができるようになるのは、年中・年長期ならではの変化です。周囲を見て、自分なりに判断しようとする姿は、これから先の社会生活につながる大切な力です。
大人の出方を見て考える余裕
子どもは、大人の表情や声のトーンから多くの情報を受け取っています。どう関わられるかを見ながら行動を選ぶことができるようになるのも、この時期の特徴です。
このとき、大人がついしてしまいやすい関わり
戸惑いが続くと、大人はつい行動を急かしたくなります。しかし、関わり方によっては、子どもの考える力を狭めてしまうこともあります。
先に正解を示してしまうこと
「こうすればいいでしょ」と先に答えを出してしまうと、子どもが考える余白が減ってしまいます。結果的に「言われないと動かない」状態につながることもあります。
「できるでしょ」と急かしてしまうこと
期待を込めた言葉であっても、子どもにとってはプレッシャーになることがあります。「できるはず」という言葉の裏にある期待を、子どもは敏感に感じ取っています。
見守るという関わりが支えているもの
年中・年長期の「やらない」場面では、見守る関わりが大きな意味を持ちます。何もしないことではなく、必要な条件を整え、待つことも立派な関わりです。
自分で決めた、という感覚
自分で動き出した経験は、「やらされた」経験よりも深く残ります。時間がかかっても、自分で選んだという感覚は、次の行動への意欲につながります。
失敗しても立て直せる安心感
やらなかった経験、うまくいかなかった経験も、子どもにとっては学びです。安心できる関係の中で試行錯誤できることが、次の挑戦を支えます。
それでも迷ったときの、ひとつの目安
「見守る」と言われても、不安が消えないこともあります。そのようなときは、いくつかの視点で整理してみてください。
「やらない」が続く時間と場面を見る
一時的なものか、どの場面でも続いているのかを見てみましょう。特定の場面だけで起きている場合、環境や関係性が影響していることもあります。
関係性の中での変化に目を向ける
家庭と園での姿に違いがある場合、それぞれの場で求められている役割が異なることがあります。その違い自体が、育ちの一部です。

この先に続いていく育ちの流れ
年中・年長期の「やらない」は、この先に続く育ちの通過点です。次第に、うまくいかない経験と向き合う力や、集団の中で自分を調整する力へとつながっていきます。
うまくいかない経験と向き合う力へ
失敗や葛藤を経験しながら、自分なりの立て直し方を学んでいく過程が始まります。
集団の中での自分を意識し始める時期へ
友だちや周囲の存在を意識しながら、自分の立ち位置を探る時期へと進んでいきます。ここから先の育ちも、これまでの積み重ねの上にあります。
次回は
次回は、「やらない」のではなく「始められない」状態になっているときに、
家庭でできる環境づくりや声かけの工夫をまとめます。

